コンテンツ制作 判断を「なんとなく」からスコアで基準の統一化

症状

海外向けと国内向け記事を2媒体を並行して運営していた。

どの記事を、どのタイミングで、どちらに投稿するかという判断が 「今日は気分的にこっち」「なんとなくこのテーマが合いそう」という 属人的な判断になっていた。

結果として、投稿頻度が安定せず、 媒体ごとの読者層に合ったコンテンツが届いていない状態が続いた。

前提条件の特定

観察を続けて、以下の前提条件が判断を歪めていることがわかった。

「面白いと思ったものを書けばいい」 「読者が何を求めているかは、書いてみないとわからない」 「媒体の違いは雰囲気でわかる」

これらは全て、「コンテンツの判断は直感でするもの」という 思い込みの上に成立していた。

設計

2媒体の読者特性を観察・構造化した。

Substack(英語・Namba Uncovered)の読者特性

  • 大阪・難波のローカル情報を英語で探している
  • 体験型コンテンツ(立ち飲み・横丁・昭和レトロ)に反応
  • 「自分が行けるかもしれない」という具体性が重要

note(日本語・AMAプログラム)の読者特性

  • AIと自己認識の接点に興味がある
  • 概念的・哲学的なテーマに反応
  • 継続性(週次・月次の連載)を重視

この観察を元に、投稿判断スコアを設計した。

コンテンツ判断スコア(5項目)

1. 媒体適合性:この読者層に届くか(0〜2点)
2. 具体性:体験・場所・人物が特定されているか(0〜2点)
3. 継続性:シリーズ化できるか(0〜1点)
4. タイミング:季節・イベントとの関連性(0〜1点)
5. 差別化:他のメディアでは読めない内容か(0〜2点)

合計8点満点
6点以上→即投稿
4〜5点→リライト後投稿
3点以下→ボツ or 別媒体に転用

変化(ROI)

判断ミスのコスト削減

スコア導入前:投稿判断に平均30〜40分(迷い・書き直しを含む) スコア導入後:投稿判断に平均5分

月次換算での判断時間削減:約8〜10時間

さらに重要なのは「ボツ判断の早期化」だった。 スコア3点以下と判明した時点で即座に中断できるようになり、 書き切ってから没にするというコストがなくなった。


AIJSの視点

このケースで起きていたことは、 「コンテンツの質の問題」ではなく「判断基準の不在」だった。

「なんとなくこっちが合いそう」という判断は、 判断基準が言語化されていないことの症状だった。

スコアが完璧である必要はない。 「なんとなく」を排除することが最初の目的だった。

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